スワロが映画を見た

スワロが見た映画について感想を書いていきます。
劇場映画、DVD、新作、旧作問わず映画のレビューを書きます。
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トランスアメリカ

原題:TRANSAMERICA
製作国:アメリカ
製作年度:2005年
上映時間:103分

監督:ダンカン・タッカー
脚本:ダンカン・タッカー
出演:フェリシティ・ハフマン/ケヴィン・ゼガーズ/フィオヌラ・フラナガン

story:
男性であることに違和感を持つブリー(ハフマン)は、肉体的にも女性になるため最後の手術を控えていた。そんな“彼女”の前に、突然トピー(ゼガーズ)という少年が現れる。彼はブリーが男だったころに出来た息子であることが判明する・・・

トランスアメリカ official HP
感想:
ブロークバック・マウンテンは未見ですが、
こういったジェンダーにまつわる問題は今後の課題のようです。

言われてみれば、“性”とは不思議なものです。
最近では生物的性・性別を意味する sex と
社会文化的性を意味する jender は区別して使われるようになりました。
jenderは、例えば男の子なら「男の子なんだから泣かないの」と言われたり、
スカートを履かずに育てられて、男の子らしく育つ、ということです。
こういった jender は、3歳から5歳の間の育児環境によって左右されると言われています。

性同一性障害もこの3~5歳の間の jender の形成時期に
生物的性と同じ性を獲得できなかったことが原因と考えられていましたが、
劇中でも紹介されたように、胎生期に何かしらの問題が生じた結果と言う説が濃厚です。
考えられる具体的原因としては、妊娠中のホルモン剤の服用です。
ですので、妊娠したら豊胸サプリを飲むのは止めましょう。
(妊娠中は大きくなるし)
それから美容のためのサプリメントに女性ホルモンが入っていないか確認しましょうね。

この作品はストーリー、演技ともにとても素晴らしかったです。

主人公ブリーは性同一性障害ですが、こころは女性でも身体はまだ男性のまま。
彼女はこころは女性なのにからだは男性、という
中途半端な自分がうけりれられていないようです。
そして、パーティーをしていた友達の家でトビーに
「彼女たちは自分を偽っている」と言い放ったように、
自分自身にも同じような感情を抱き、悩み、困惑しているようでした。
自分に自信がもてない、その感情ってとても辛いですよね。
自分を偽っているかもしれない、という辛さ。
トビーを傷つけまいと真実を言えない辛さ。
家族に受け入れてもらえない辛さ。
障害は自分の意思とは関係なしにもたらされるのに、
辛いことばかりがブリーにのしかかってきます。

しかし、前向きに、自分らしさを大事にするブリーはとても素敵です。
こんなに辛いことばかりだったのだから、
性転換手術を急ぐ彼女の気持ちは十分にわかります。
そんなブリーを演じていたのはTVドラマ『デスパレートな妻たち』のフェリシティ・ハフマン。
しかし、『デスパレート~』を見ていないスワロはハフマンが誰なのか知らず、
映画を見ていたときは男性が演じていたのだと思いました。
家に帰って、リサーチしてびっくり。
女性だったとは・・・
女性らしく振舞おうとするぎこちない様子、決してうまくないお化粧、
時々垣間見える男性っぽい言動。
女性になる手術を控える男性ってこんなふうなんだろうなって思いました。
それから、父親としてのブリーも素晴らしい。
突き放すことなく、トビーを受け入れ力になろうとする様子は
見ていて切なくもあり、尊敬に値するものでもありました。

トビーを演じたケヴィン・ゼガーズはなかなかセクシーな俳優でした。
このまま脱ぎ続けたらガエル・ガルシア・ベルナルの地位も危ういかもしれません。
複雑な事情を抱え孤独だった彼が、ブリーと旅をしていくうちに
どんどん表情が明るくなり、素直になっていく様子を丁寧に演じていました。


シリアスなストーリーだけではなく、
ところどころ観客の笑いを誘うシーンも用意されているのが
エンターテイメントとしてのレベルの高さを感じます。

ありのままの自分を受容し、ありのままに振舞うこと。
最終目的は他人から認められることでもなく自分自身で自分を認められること。
他人から受け入れてもらえないことはとても辛いんですよね。
受け入れてもらえないどころか、否定されたらもっと辛い。
そういう経験って大なり小なり誰にでもあると思います。
言うは易しで、自分をかわいがる、自分を労わる、
自分を受け入れるって実はとても難しいんです。
もちろんスワロもそういう経験があるのでブリーからもらい泣きもしました。
職場でごたごたした最近。
自分を見つめなおさずにはいられませんでした。

父と子の愛情の物語なんですけど、この作品はそれ以上に得るものがあります。

余談ですが、この作品を見て性転換手術
(Sex Reassignment Surgery 性別再判定手術)について
非常に興味をひきつけられたので調べてみました。
そして、某精神科医と会ったときに話題に上り術式を想像してみました。
(注:職業柄、表現が生々しいかもしれません。)
劇中、ブリーが行う予定であった手術はペニスの皮をヴァギナに利用するというもの。
これ、単にペニスを切断して、血管、神経は結紮しちゃえばいいってものでもなくて
きちんと性感をえられるヴァギナにするために神経を残したり、
(亀頭を陰核として使用するみたい)
女性の生理的な尿道に再建したり、とかなり手間がかかりそうなんじゃないかって結論。
そして、まさしくそのとおりでなんとお値段89~98万円なり。
おそらくきちんと手続きして認められて受ける手術なら保険が適応されると思うんだけど、
この額が保険適用時の額かどうかがわからない。
たぶん保険が適応された額だと思うんだけど。
他にもS状結腸を使う手術(既にペニスを取ってしまっていてヴァギナだけ形成したいって時)
もあってこちらだと100万円以上は必要だと。
さらにその逆の場合。
女性が男性になるための手術は一度にすべてができず、
何回かの手術が必要なので200万円くらいは必要らしい。
ないもの、宿望してやまないものを手にするための金額として
これは高いか安いか妥当か・・・
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こんにちわー
FC2の履歴から飛んできました。
やっぱりフェリシティ知らない人からすれば男性って思っちゃいますよねー
それほどすごかったってことですよね!

アメリカから最新映画レビュー(今は一時帰国中ですが)ってことでブログやってるんでよかったらまた遊びにきてくださいね!

2006.07.30 18:11 URL | akky #Zk/lHUeI [ 編集 ]

akkyさん、はじめまして!
訪問&コメントありがとうございます。
スワロ感激デッス。

フェリシティの演技は素晴らしかったですね。
そして、思いっきり男性だと思っていました。
女性がこの役を演じるのは難しかったんじゃないでしょうか・・・
こういう演技ができる役者さん、大好きです。

akkyさんのblogにも遊びに行きますね~。

  from swallow tail

2006.07.30 21:11 URL | to akky さん #- [ 編集 ]

おお、詳しい解説、かなり勉強になりました。爆
ホルモン剤の影響ですか・・・
妊娠中は気をつけないといけないことがたくさんあるようですね!
それと手術…。
費用はこれくらいだったら安いと思う方が受けるのでしょうねえ。
でも、個人的には肉体なんか関係ないだろうに、って思うんですよ。
でも母親の立場になって見てしまったので、あのお母さんのように、自分の体を大切にして!なんて言うと思うんですわ…私。笑
最後のブリーの涙には色んな想いがあったのだと思うと、また思い出して泣いちゃいそうです。(^^ゞ

2006.07.30 23:56 URL | charlotte #gM6YF5sA [ 編集 ]

charlotteさん、おはようございます。

当事者だったらどうしても手術を受けたい!
っていう人もかなり多いと思いますよ。
スワロの親は「親から授かった体に傷をつけるなんて」
とピアスにも反対していたので許してくれなさそうですね~
でも、何でそんなことするのよぉ~って
悲劇のヒロインに浸る親なので呆れちゃうんですけど。
あ、charlotteさんにスワロの親のグチを言っちゃってすみません・・・

  from swallow tail

2006.07.31 07:00 URL | to charlotte さん #- [ 編集 ]

こんにちは、jamsession123goです。
ブログへコメントありがとうございました。
ネタ切れをごまかすために振り返ってたりもするのですが、まあ、書いてて面白かったです。
7月も振り返りたいと思います。
また、遊びに来てください。

2006.07.31 20:19 URL | jamsession123go #- [ 編集 ]

jamsession123goさん、おはようございます。
なんだかお久しぶりですね。

ねたぎれでしたか(笑)
スワロもねたがなく、ずっと更新していないときは
すごく居心地の悪さを感じますよ。
でも、「振り返り」ってのが以前の職場で行われていて
ものすごく辛い思いをしたのでスワロは遠慮しておきます。

  from swallow tail

2006.08.01 06:41 URL | to jamsession123go さん #- [ 編集 ]

こんにちは。
jesterともうします。
レビューよまさせていただきました。
この映画、私も大好きです!
派手じゃないけど、見終わったあとしみじみほのぼのできましたよね♪
明るい終わり方も、希望があってよかったです。

私も感想を書いたので、TBさせていただきました。

2006.08.04 08:36 URL | jester #03xh9CF2 [ 編集 ]

こんにちはー。
私もこれ先日、観てきました。
それにしてもハフマンの演技は素晴らしかったです。
ほんとうに男(というかオカマちゃん)と
思ってみてしまいました。

2006.08.04 10:15 URL | すたほ #- [ 編集 ]

jesterさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。

わたしも先日見た『M:i:Ⅲ』などよりも
こういったドラマ性の強い作品の方が好きなんです。
この作品は本当に見られてよかったと思っています。
ストーリーと演技でしっかりと楽しませてもらいました。

jesterさんのblogにも遊びに行かせてもらいますね。

  from swallow tail

2006.08.04 12:48 URL | to jester さん #- [ 編集 ]

すたほさん、こんにちは。
すたほさんのblogにコメントしようと思っていたら先を越されました(笑)

ハフマンについては、
blogに記事を書くために調べるまで知りませんでしたよ。
驚きです・・・(失礼だろうか)

それにしてもスタンプカードはガッカリですね。
1回無料観賞ってすごくうれしいのに。
スワロもしょっちゅう「舞台のチケット失くした!」
なんてことやっているからしっかり保管しなきゃ。
っていつも思ってどこに保管したか忘れるんだよな~

  from swallow tail

2006.08.04 12:53 URL | to すたほ さん #- [ 編集 ]

こんばんわ!TB&コメントありがとうございました!スワロさん、やっと観てきたよ!スクリーンで観れてホントに良かった!

≫このまま脱ぎ続けたらガエル・ガルシア・ベルナルの地位も危ういかもしれません。

今回のスワロさんの記事ではこの一文にニヤリ。このまま脱ぎ続けたら・・・の部分が好きです。さりげなく面白いんだよな・・スワロさんの言葉って。

それにしても、ペニスの皮でつくるヴァギナはちゃんと感じることができるようにもできるんですね!その部分がかなり気になっていたので大変に勉強になりました。
医療の進歩ってすごいんだなあ・・・。どんなにお金をかけても、やっぱりホントの自分というもの、納得して生きていくということの方が大事なんだろうと思いました。

2006.08.12 00:44 URL | 睦月 #- [ 編集 ]

睦月さん、おはようございます。
よかったでしょ?でしょ?でしょ??(←ウザイ子ちゃんになってしまった・・・)

睦月ニヤリ賞、あざーす!!
スワロは鑑賞中、ものすごく気になってしまいましたよ。
スワロの頭の中ではケヴィンくんはガエルくんと重なってしまいました。
両方ともそれぞれのよさが出るといいんですけどね。

手術は大金が動きますね。
高額だろうということは想像できますが、
いざ、実際の金額を目にするとやっぱり驚きます。
でも、お金の問題じゃないんですよね。
>ホントの自分というもの、納得して生きていくということの方が大事
スワロも同感です。

  from swallow tail

2006.08.13 06:20 URL | to 睦月 さん #- [ 編集 ]

こんばんは。私も、女性ではなく男性が演じてると思ったんで、後で知ってびっくりしました。アカデミー賞ノミネートもうなづけますね。
ガエル・ガルシア・ベルナル・・・・私も好きですがこのケヴィン君にもやられましたあ。

2006.10.19 22:13 URL | カオリ #- [ 編集 ]

カオリさん、おはようございます。

フェリシティ、素晴らしい演技でしたよね!
なんか・・・女性になりたい男性、にナチュラルに見えました(笑)
やはりケヴィンくんも人気出てきましたね。
ガエルくんと同じようなオーラを感じませんでした??

  from swallow tail

2006.10.20 08:49 URL | to カオリ さん #- [ 編集 ]













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トランスアメリカ
【映画的カリスマ指数】★★★★★ 世にも奇妙な親子の、世にも素敵な愛の物語 

2006.08.12 10:46 | カリスマ映画論

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