
原題:A CHORUS LINE
製作年度:1985年
製作国:アメリカ
上映時間:118分
監督:リチャード・アッテンボロー
原作:
脚本:アーノルド・シュルマン
出演:マイケル・ダグラス/マイケル・ブレヴィンス/ヤミール・ボージェス/シャロン・ブラウン
あらすじ:
NY、ブロードウェイでは新作のためのオーディションが行われていた。ダンサーたちはみな「コーラス」と呼ばれる無名の脇役の座を得るために、演出家ザック(ザック)の前で必死にダンスを披露する。そして、ザックの厳しい審査に合格した10数名が、さらに8人の採用枠のために、ザックの前で自分の身の上や心境を吐露する・・・
感想:
BWの有名ミュージカルの映画化。
舞台版の初演は1975年。
1990年の千秋楽まで実に14年間9カ月、6136回のロングランを記録した。
BWでは「CATS」に抜かれるまで当時の最長記録であり
現在でもロングラン記録歴代4位を誇っている。
(1位は20年目に突入した「オペラ座の怪人」)
とても有名なミュージカルであり、日本でも劇団四季のレパートリーとなっている。
スワロは残念ながら前回の公演の時に見過ごしてしまった・・・
先日、『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』が公開された。
ぜひとも見たい作品なので
予備知識として『コーラスライン』がどんな作品なのか知りたくて本作をレンタルしてきた。
オーディションのごった返した風景。
合格するために必死にアピールするダンサーたち。
しかし、彼らが射止めようとしている役は「コーラス」。
無名の脇役だ。
タイトルの「コーラスライン」とは舞台上に引かれたラインのことで
コーラスと主役を分け隔てるラインのことだ。
コーラスはこのラインよりも前へ出ることができない。
目に見えない、大きく分厚い壁だ。
しかし、ダンサーたちにはたとえ「コーラス」であろうとも
それは大切な役であることに変わりない。
きっと何千何百というダンサーたちがオーディションには集まってきている。
その中で役にありつけるのはたった8名。とても熾烈な世界だ。
大きな緊張の中、他者と競争するのは自分との戦いでもあるだろう。
それがよくわかるのが、ザックが「君たちの話を聞かせてくれ」というシーン。
自分のことを話す。
これってものすごく勇気のいる行為なのだ。
ちなみにスワロは「自分を見つめなおす」ことが非常に苦手だ。
小学校時代は自分が書いて添削された作文を読み返すことができなかったし
中学高校時代は面接用の「自分の長所短所」を考えることが非常にイヤだった。
自分語りには自分自身の回顧や客観的な観察洞察が必要であり
これって非常にストレスフルな行為だと思う。
しかし、ダンサーたちは自分がダンスを始めたきっかけや思い出などを語るという
ストレスフルな行為が求められた。
ダンスだけではなく人間性も見られる・・・
もちろん、ダンスには踊る人の人間性が反映されるのだろうけど。
ダンスシーンはきっと舞台以上の迫力だと思う。
とてもエネルギッシュ。
しかも、一糸乱れないその徹底っぷりはプロ根性を垣間見る。
ひとりひとりのレベルが物凄いこともソロで十分にわかる。
聞きなれた「One」で妙にワクワク。舞台の裏を舞台化するという新しい発想に拍手。
スワロ的評価:★★★
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