スワロが映画を見た

スワロが見た映画について感想を書いていきます。
劇場映画、DVD、新作、旧作問わず映画のレビューを書きます。
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転々

原題:――
製作年度:2007年
製作国:日本
上映時間:

監督:三木聡
製作指揮:
原作:藤田宣永
脚本:三木聡
出演:オダギリジョー/三浦友和/小泉今日子/吉高由里子/岩松了/ふせえり/重松豊/岸辺一徳/笹野高史/石原良純/鷲尾真知子/広田レオナ

story:
竹村文哉(オダギリ)は大学8年生。幼い頃に両親に捨てられ、育ての父親は逮捕されてしまったひとりぼっちの男。そして、いつの間にかこしらえた借金は84万円。返済期限の前日、文也は借金取りの福原(三浦)から、借金をチャラにする方法を提案される。それは、吉祥寺荒霞ヶ関まで歩く福原の<東京散歩>に付き合うこと・・・

転々 公式サイト
感想:
愛しい誰かを殺してしまったら、その後、あなたはどうする?

なんて考えたことがない。
大多数の人は救急車を呼ぶか警察に自首するだろう。
気が動転して半ばパニックに陥るひともいるかもしれない。
あるいは逃げる人もいるだろう。

では、時間をかけて個人との思い出に浸るのは?
ゆっくりと何時間も何日もかけて気持ちや思い出を浄化させるのは?

妻を殺した福原が、吉祥寺から歩いて霞ヶ関の警察本庁まで自主しに行く。

瞬時に理解しようとすると「は?」という感じだ。
一体なぜ霞ヶ関へ?
一体なぜ歩いて??
常識では了解困難なシチュエーションが多々あるが、
そういった現実的な面は散歩とは別にしてみた方がよさそうだ。
映画の雰囲気としてはゆったり・まったり・のんびりの癒し系作品だ。

この作品で見せてくれる風景はどこか懐かしいくせに新鮮だ。
スワロは東京には時々行くくらい。(なので懐かしいは不適切かもしれないが)
友達と会ったり、映画を見たり。
吉祥寺、下北沢、新宿、上野、蒲田・・・
東京都民ではないため、地理には詳しくはないが上記は一応行ったことがある。
面白そうな雑貨屋さんやおしゃれなカフェ、広々とした公園や超高層ビル。
多くの人が知っているそんなありふれた東京の風景はほとんど登場しない。
雑草が生えた空き地の側の狭いでこぼこのアスファルトや、
日当たり悪そうに地区数十年の家々がならぶ住宅街。
前者が表なら本作は完全に裏の東京を見せてくれる。

裏の東京は素敵だ。
「あぁ、こんな風景が東京にあったんだ」
知っているようで知らない街・東京。
奥深い。

そんな東京の街をいい年した男二人組みが散歩している。
ロードムービーのように作られており話は大きな起承転結がなく淡々としている。
福原が妻を殺したという自白はあるが、それも定かじゃない。
ひとつのポイントではあるけれどもクライム・サスペンス的要素は皆無で、
むしろ、そこはあまり大きく注目するポイントではない。

てくてく、てくてく男二人が互いの生い立ちや家族について打ち明けながら歩く。
随所に「なんじゃそりゃ」とか「どんだけ~」みたいなゆるいユーモアから
「そうそう!」とか「あるある」という共感できるユーモアがちりばめられていて
一層こころを穏やかにしてくれる。
これらのユーモアは途切れることなく提供されて、ほんとうに穏やかに楽しませてくれる。
彼らが歩いている東京の街は決して美しくも清潔な感じもしない。
ものすごく二人の会話と人情とにマッチしていてありえない出来事も違和感ない。

しかし、単なるゆるゆるムービーではなく、
親子の絆を描いている部分は胸にキューっとくる。
照れくさそうにあるいは戸惑ってモジモジしている文哉もいじらしい。
両親のぬくもりを知らずに育った文哉が「オヤジ」という言葉を発するのには
彼にしかわからない重みがあったはずだ。
彼にとって擬似家族を体験できたのはお金では代えられない喜びがあったに違いない。
「オヤジ、オヤジ」と連呼する文哉の満面の笑みもまたとてつもなくハートフルだ。

しかし、そんな文哉の感情も、妻を殺した福原の感情も、また大きく咳き込む彼の体調にも
深くまでは踏み込まずに映画は終わる。

あぁ、不思議なくらいゆったりとしていて切ない作品だったな。
ただ、良心のある市民としては、人を殺しておいてのんびりしていていいのか、
文哉も散歩に付き合って罪にならないのか、なんてちょっと現実的な部分を考えざるを得ない。

スワロ的評価:★★★★





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コメントどうもでした~♪
人を殺してるのに、麻紀子、ふふみと過ごす福原、とっても幸せそうに見えたんですよね・・・なんか殺人という事実が、軽く見えてしまった気が・・・

2007.12.15 22:53 URL | はっち #OTYWUAPw [ 編集 ]

はっちさん、こんばんは。
訪問&コメントありがとうございます。

>なんか殺人という事実が、軽く見えてしまった気が・・・
そうなんですよね。
ふと、現実的に考えるとどうしてもそこが引っかかってしまいますよね。

はっちさんは『めがね』もダメでしたか。
スワロは見てないんですよね。
『かもめ食堂』は大好きなんですけど、
『めがね』はなんだかゆるゆるを狙いすぎな気がして
「簡単にはのらないゾ!」みたいな(苦笑)
いや、無意味な抵抗なんですけどね。

  from swallow tail

2007.12.16 00:12 URL | to はっち さん #- [ 編集 ]

スワロさん、TB&コメントありがとうございましたm(__)m

映画も東京も見えない東京の別な一面と、他人ながらも同じ時間を共有することで家族よりも不思議に絆が結ばれていく。そんな人情と風景と軽い現代社会へプロテストも含まれていた秀逸な作品でした!
何度かTB試みたのですが、反映しませんでしたm(__)m URL置いておきます。
http://blog.goo.ne.jp/cyaz/e/a6f5dd7adacf6738ee54c1617a53b6c7

2007.12.16 21:11 URL | cyaz #ID9gmbWk [ 編集 ]

cyazさん、こんばんは。
TB貼れませんでしたか。
FC2サーバーの稼動状態と、相手さまの相性で時々エラーが起こるようです。
お手数おかけして申し訳ありません。

絆というものは不思議ですね。
血のつながった家族だからといって深いものではないし、
赤の他人でもちょっとしたことをきっかけに深くなることもある。
東京は希薄な人間関係と濃厚な人間関係が混在した不思議な街です。
この作品にぴったりの舞台ですね。

ところで、ドルチェはいかがでした?
スワロはマカデミアナッツが大好きでしたが最近見かけません(涙)

  from swallow tail

2007.12.16 22:00 URL | to cyaz さん #- [ 編集 ]

swallow tailさん、こんばんは!
そしてギリギリだけどメリクリ~♪

人を殺しておいてのんびりしていていいのか・・・
全くですね(笑)
冷静に考えたら、それってどうなの?っていうお話なんだけど、観ている間は全く気にならなかった不思議な映画でした。
文哉の「オヤジ!オヤジ!」は良かったなぁ~
微笑ましくてかわいくて・・・きゅんとしました。

2007.12.25 23:19 URL | kenko #Ngw0MIHM [ 編集 ]

kenkoさん、こんばんは。
チキンのキッシュ・・・おいしそう!!
スワロなんて、お昼に一人でグリーンカレーですよ!?
今日は平日なのに昼間からすごい人でした。
でも、屋台風タイ料理屋はメチャクチャ空いていました。

>観ている間は全く気にならなかった不思議な映画でした
そうですよね~。
いい作品でしたから、映画の世界に没頭しちゃいますよね。
スワロも「?」と感じたのは見終わってからです。

オヤジ!オヤジ!とはしゃぐ姿はかわいらしかったですよね。
スワロも胸キュンポイントでしたよ。
はしゃいでいる姿が切なくも見えましたよね。

  from swallow tail

2007.12.25 23:47 URL | kenko さんへ #- [ 編集 ]













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