スワロが映画を見た

スワロが見た映画について感想を書いていきます。
劇場映画、DVD、新作、旧作問わず映画のレビューを書きます。
コメント・トラックバック大歓迎。みなさまの積極的な絡みをお待ちしております。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
薬指の標本

原題:L' ANNULAIRE
製作年度:2004年
製作国:フランス
上映時間:100分

監督:ディアーヌ・ベルトラン
製作指揮:――
原作:小川洋子
脚本:ディアーヌ・ベルトラン
出演:オルガ・キュレリンコ/マルク・バルベ/スタイプ・エルツェッグ/エディット・スコブ

story:
20歳のイリス(キュレリンコ)は、飲料水工場で働いている。ある夏の日、機械に指を挟まれ薬指を失ってしまう。仕事を辞めて港街へ引っ越したイリスは3階建ての建物の扉に求人広告を見つけ“人々が永遠に遠ざけたいと思う品々”が持ち込まれる標本室で助手として働くこととなった・・・

薬指の標本 公式HP
感想:
『博士の愛した数式』で第一回本屋大賞を受賞した芥川賞作家、
小川洋子原作の『薬指の標本』を
フランス人監督ディアーヌ・ベルトランが映画化。

ストーリーはもとより、映画が作り出した雰囲気に息をのんだ。

指を失ったイリスと口数の少ない標本技師。
葉のざわめきしか聞こえない自然の中に佇む古い建物。
靴音だけが響く静寂の中で働く二人。

静かで雰囲気がとてもいい。
ロケーションも音楽も、ストーリーの美しさをいっそう引き立たせている。

セリフは本当に少ない。
それゆえか一つ一つのシーンがとても印象強い。
そして、官能的だ。
激しいシーンなんてない。
それなのに、イリスと標本技師が見詰め合うシーンだけでこちらが緊張してしまう。
二人の怪しい関係が・・・なんてなまめかしいんだろう。

標本もとても面白い。
人々が持ってくる標本にしたいもの――思い出の品や自分にとって大切なもの・・・
それは「自分から遠ざけたいもの」だという。
決別したい過去を標本にするのだ。
標本とは保存するためのツールである。
それなのに、形が消える方法ではなく、保存できる方法で過去と決別をする?
人間の心理とはとても興味深い。
気持ちの整理同様、奥にしまっておきたい記憶は、
標本として保存庫の片隅にしまって置かれる。

そして、自分の指を標本にしてほしいというイリス。
過去の整理は新しい自分を作り出すための準備。

指を失い、工場での仕事を辞めて新しい生活を始めたイリスに
標本技師は新しい感覚をもたらす。
同時に見ている側にも新鮮な感覚を提供してくれた。

スワロ的評価:★★★★★
スポンサーサイト












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://swallowtailchocolate.blog56.fc2.com/tb.php/202-a48beccf

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。