スワロが映画を見た

スワロが見た映画について感想を書いていきます。
劇場映画、DVD、新作、旧作問わず映画のレビューを書きます。
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僕の大事なコレクション

原題:EVERYTHING IS ILLUMINATED
製作国:アメリカ
製作年度:2005年
上映時間:105分

監督:リーヴ・シュレイバー
製作指揮:マシュー・スティルマン
原作:ジョナサン・サフラン・フォア
脚本:リーヴ・シュレイバー
出演:イライジャ・ウッド/ユージン・ハッツ/ボリス・レスキン/ラリッサ・ローレット

story:
ユダヤ系アメリカ人のジョナサン(ウッド)は、自分の家族にまつわるものを“コレクション”するのが趣味だ。ある日、ジョナサンは病床の祖母から、すでに他界している祖父が見知らぬ女性と一緒に移っている写真を渡される。写真の裏には「アウグスチーネとトラキムブロドにて」と書かれていた。それまで祖父に関するコレクションはバッタが透けて見えるペンダントヘッドのみ。そして、写真の女性の首元にはこのペンダントが見える。父の恩人だというその女性。ジョナサンは祖父の生まれ故郷であるウクライナへと向かう・・・

僕の大事なコレクション 公式HP
感想:
『ロード・オブ・ザ・リング』で主演のホビット・フロドを演じたイライジャ・ウッド。
彼とスワロは同年代だが、スワロがまだ九々も言えないときから演技をしていた彼。
スワロはそんなイライジャのことを実は好きではない。
興行的に大成功を収めたLOTRだが、
王の帰還でずっとサムにおんぶされっぱなしだったにもかかわらず
英雄扱いされるフロド。
ヘナチョコ・フロド=イライジャとして脳裏に刷り込まれてしまった(苦笑)

そして、本作でもユダヤ系アメリカ人として主役の座をget。
LOTRとはまた違い、シャイで無口、自分の意思をなかなか表現できない
引っ込み思案な青年を好演している。

この映画、見事だった。
ストーリーも画も演技もすべてが滑らかで温かい。
特に、ウクライナトラキムブロドへの無舗装の道のり、生い茂る豊かな緑、
そして、アウグスチーネの妹リスタの家のあふれんばかりのひまわり。
これでもか、というほど一面にひまわりがあり、風に揺られ感動的だ。
涙が出そうだった。
風景だけでもじゅうぶん感動的だ。
「いとおしい」と思える風景・・・人間がイメージする「なつかしさ」って
どういう風に脳にインプットされているのだろうか。
この風景だけ見るのでも価値がある一作。

そして、ストーリーも肝心だ。
自分たちの“ルーツ”を探したがるユダヤ系アメリカ人を格好のカモにして、
馬鹿にしつつ現地ガイドの仕事をしているアレックスの一家。
そんなアレックスはアメリカかぶれでロックを愛している。
ファッションは・・・ちょっと変だ。
英語は・・・かなり変で適当に意訳(?)している。
彼の意訳のおかげで穏便に済まされる場面もあり、重宝しているようだ。
祖父の写真の真相をつかみたいアメリカ人ジョナサン。
暗い過去を持つアレックスの祖父。
祖父は目が見えないと言い張っているが、視力はある。
彼が見えないものは自分自身の過去であり、見たくない(思い出したくない)のだ。
二人は互いにこころをわかろうとしないが、
ウクライナの豊かな自然、ジョナサンの人柄、
そして、徐々に自分自身の過去を再発見しようとしたアレックスの祖父の決意が
二人の距離を徐々に縮めていく。
映画ではあからさまにそういう描写はなされていないが、
お互いの言動が変化しているのには気づく。
祖父は自分からウクライナについてジョナサンに説明してくれるようになった。
ジョナサンの顔にもやわらかさが生まれてきた。

これだけ、ハートウォーミングなタッチになっているのに
随所にウクライナの悲惨な歴史が挿入されている。
ナチの民族浄化だ。
アレックスの祖父も胸にマークをつけ、
ドイツ兵の銃を前に壁際に立たされたことがあった。
愕然とする事実。
あの自然がすべてを包み込み、癒してくれているが過去は変えることができない。
アレックスの祖父はその事実を受け止めることができたからなのか、
はたまた受け入れられなかったのか、ショックで混乱したのか・・・
彼の自殺の真相はスワロにも考えられない。

そして、役者の演技も良いスパイスだ。
アレックスの祖父は困難な下積み経験があるからこそ、
深く温かい演技が光っている。
アレックスを演じたユージーンも見逃せない。
おちゃらけているようでまじめな好青年。
よそ者を受け入れる温かみと、外の国への渇望。
キエフ出身だが、さまざまな土地を転々としてきた彼だからこそ、
本作でアレックスを演じることができたんじゃないかな。
忘れてはいけないのが、サミー・デイビス・Jr.Jr.(笑)
笑の要素が集約されたような犬で期待を裏切らず心地よい存在。

ストーリー、演技、画・・・
すべてが心地よくて、バランスよく配置された本作。
とてもすばらしい作品だ。
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スワロさん、こんにちは~。
実はこれ、すごーく気になっていた作品なんです。
スワロさんのレビュー拝見して、見たい作品リスト入り決定です!
ウクライナの景色にも興味があるし。

イライジャ、苦手なんですね。
確かに映画版LOTRのフロドはちょいヘナチョコ(笑)…でも私は好きですよ~。密かに応援してます。『エターナル・サンシャイン』での変質者的な役とか、彼は敢えてフロドとイメージが異なる役を積極的に選んでる感じで、そのチョイスがなかなか面白いです。

2007.05.23 12:51 URL | Nyaggy #- [ 編集 ]

Nyaggyさん、こんばんは。
う~暑いっ。
日本もウクライナのような日差しが降り注ぐようになりましたね。
でも、明日からお天気崩れるようで・・・

この作品、すっごくオススメです!!
何様か、という感じだけど、Nyaggyさんにも是非見てもらいたいですよ!!
ほんっっっとうに綺麗で温かくて感動的なんです。
じわ~ってきますよ。

  from swallow tail

2007.05.24 21:18 URL | to Nyaggy さん #- [ 編集 ]













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映画『僕の大事なコレクション』
原題:Everything Is Illuminated誰でも自分のルーツを訪ねたいという願望はあるかもしれない、そして自分の存在の証明、存在意義を確かめるためにも、何かをコレクションしたい衝動も・・・ ジョナサン(イライジャ・ウッド)はユダヤ系アメリカ人、家族の様々なものを収

2007.07.07 17:40 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

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