スワロが映画を見た

スワロが見た映画について感想を書いていきます。
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白バラの祈り

原題:SOPHIE SCHOLL - DIE LETZTEN TAGE
製作国:ドイツ
製作年度:2005年
上映時間:121分

監督:マルク・ローテムント
脚本:フレート・ブライナーズドファー
出演:ユリア・イェンチ/アレクサンダー・ヘルト/ファビアン・ヒンリヒス

story:
1943年、反政府組織「白バラ」のメンバーであるゾフィー(イェンチ)は、
兄とともに大学構内で反戦ビラを配っていたところを逮捕される。
厳しい尋問に屈せず信念を貫く彼女に、
尋問官モーア(ヘルト)はある取引を提案する・・・
感想:
ナチス政権下において非暴力的レジスタンス活動を展開していた白バラ。
恥ずかしながら、この作品を見るまで白バラという存在を知らなかった。

第二次世界大戦でのナチスドイツの圧政を描いた作品だが、
その内容は暴力的場面、戦闘場面を一切排除している。
目を覆いたくなるような悲惨な場面は全く出てこないのに、
戦争の悲惨さがストレートに伝わってくる。
身体的に傷を受けることだけが戦争の悲惨さではなく、
むしろ、精神的な傷が戦争の最大の攻撃であり、人間らしさを奪っている。

物語は淡々、かつスピーディーに進み、全体を通して脚本の素晴らしさが伺える。
モーアの尋問を受けるゾフィーの機転の速さは感心するばかり。
お互いがお互いの裏をかこうとする心理合戦は息をつかせない速度で楽しめる。
楽しめる一方、ゾフィーの発言に一貫性が欠けてくる展開に、少しハラハラもさせられた。
自分に有利になるようにとのモーアの配慮をも退け、
正義を貫くゾフィーは勇敢で、一見平静に見えるが
それは単に装っていただけで、自分が苦しい立場にあることも
動揺していることも作品の随所に見て取れた。

裁判のシーンは、ナチス・ドイツの象徴的シーンでもあったように思う。
大声で怒鳴る狂信的な裁判官。
傍聴者は誰もがナチのやり方が理不尽であること、
正しいのはゾフィーたちであることを知っている。
もはや裁判官は滑稽にしか映らない。

白バラは正しいのだ、正義を貫いているんだ、と
きっと当時の国民の多くが密かに賛同していたに違いない。
しかし、それを声高にできない世の中とはどのくらい恐ろしいものなのだろう。

断頭台で処刑されるまでわずか6秒。
ここでも生々しい映像は一切なく、死は闇で表現されている。
無言の恐怖が、作品が語りたい恐怖と見事にマッチしていた。
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こんばんは。
ご覧になったのね!
これ、見た直後はずっしり重くてしばらくこの映画から抜け出せませんでしたよ。
それに会話劇というのも実に眠気に襲われちゃって。苦笑
台詞が命かなと思えたので、シナリオ本を買いました。中々見ごたえあるし、その美しい精神性には魅せられてしまいました。
冒頭の歌を口ずさむシーンと、タバコを吸うシーンが印象的で、今でも思い出します。

2007.01.16 01:35 URL | シャーロット #gM6YF5sA [ 編集 ]

charlotteさん、こんばんは。
ええ、ついに見ましたー。

charlotteさんはシナリオをお買いになるほど魅了されたのですね・・・
といいつつも、わたしも気に入った作品は原作を読んだりしていますが。
台詞だけでなく、そのときの状況なども文章で表されると
映像とはまた違った面白みや発見がありますよね。
映像と文章はまったく別物のようです。

  from swallow tail  

2007.01.16 22:33 URL | to charlotte さん #- [ 編集 ]

こちらにもお邪魔させて頂きました^^・
先日WOWOWで鑑賞しました。
ゾフィーの運命を知りながら鑑賞するのは、大変辛かったです。
この映画と同時期に撮られた『ヒトラー最後の12日間』を鑑賞した時にも感じたのですが、事実を真摯に伝えようとするドイツの映画は力がありますね。
こういう映画は好き・嫌いではなくて、なるべく観る機会を持っていきたいと思います。

2007.04.17 21:43 URL | 由香 #- [ 編集 ]

由香さん、こんにちは。
お返事が遅くなってごめんなさいっ!!
しばらく放置気味でした・・・

『ヒトラー~』も本作も、そして先日観た『ブラックブック』(合作ですが)も
第二次大戦の事実を真摯に、そして正しく伝えよう・・・
そういった気持ちが伝わってくる作品でした。
最近、戦争映画についてはあまり感想を書かないようにしていますが、
やはり由香さんと同じように、多くの人に見てもらいたい、という気持ちからです。
そして、良し悪しの問題でもありませんからね。

  from swallow tail

2007.04.21 09:33 URL | to 由香 さん #- [ 編集 ]













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2007.01.15 22:50 | Sweet* Days

白バラの祈り~ゾフィー・ショル、最期の日々
ゾフィー・ショル、21歳。ヒトラー打倒を市民に呼びかけた実在のグループ「白バラ」の紅一点。・・・素顔は青春を謳歌するミュンヘン大学に通う一女学生。1943年。ヒトラー独裁政権末期。非道な戦争を終わらせたいと誰もが言いたくても言えなかった時に、国民に「自由」を呼

2007.01.16 01:36 | シャーロットの涙

白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々
WOWOWで鑑賞―【story】1943年2月のドイツ、ミュンヘンで、ヒトラーの政策に反対し戦争終結を訴える非暴力レジスタンス『白バラ』のゾフィー・ショル(ユリア・イェンチ)は、兄ハンス(ファビアン・ヒンリヒス)と共に、大学でビラを撒いた罪でゲシュタポに捕らえられてし

2007.04.17 21:38 | ★YUKAの気ままな有閑日記★

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